2023年対談レポート

対談「夢と笑顔があふれるまちの未来」

[山下]本日はまちづくりをテーマに、埼玉県、朝霞の未来についてお話を伺いたいと思います。埼玉県では今後、全国一のスピードで後期高齢者人口の増加が見込まれ(①)、生産年齢人口の減少等が懸念されています。またコロナ禍を経て、地域コミュニティが弱まっているなど地域課題も多様化してきています。

①1都3県・全国2015年→2045年の高齢化率

[醍醐]県では、日本一暮らしやすい埼玉県を実現するため、3つのコンセプトを基に独自の「埼玉版スーパー・シティプロジェクト(②)」を掲げ、市町村、住民、民間企業とともに超少子高齢化社会に適応し、30年先も地域の活力を維持できるためのまちづくりを進めているところです。今後、財政面、技術面など様々な支援策を講じていきます。

②埼玉版スーパー・シティのイメージ

[山下]朝霞市でもこのプロジェクトにエントリーを表明しました。
民間の調査では、テレワークの進展なども経て、居住地としての選択も郊外志向や自然志向が拡大し、「勤務地への距離の近さ」から「利便性の高さ」へと関心が高まっています(③)。これまで都市近郊という強みでまちは発展してきましたが、新たなニーズに対応した取り組みが必要と考えますがいかがでしょうか。

③居住地域選択理由の変化(2020年6月調査)

[富岡]本市では、「ウォーカブルなまちづくり」「ICT技術を活用した情報伝達、移動手段の充実」「災害にも強いフェーズフリーなまちづくり」をコンセプトに今後新たな取り組み(④)を行っていきます。
 居心地がよく、防犯、防災にも強いまちをつくり、地域コミュニティを活性化させることで、市民が主役の「私が暮らし続けたいまち朝霞」を実現していきます。

[山下]3月18日からは、朝霞駅に急行、朝霞台駅に快速急行が停車となるダイヤ改正が実施され、朝霞台駅への仮設エレベーターの設置も前に進んでいます。
 朝霞市に注目が集まる好機であり、市民の皆さんとともに新たな魅力を創出し、内外に発信するチャンスだと思います。

④朝霞市版スーパー・シティプロジェクト~人と緑が活きるウォーカブルなまちづくり~

[富岡]朝霞駅南口周辺については、エリアビジョン(⑤)を策定し、官民連携の取り組みを進めているところで、一方通行化や無電柱化、安全な歩行空間の確保等の実現に向けて取り組んでいるところです。
 朝霞台・北朝霞周辺地域については、西弁財に新たな複合公共施設を整備するなど、より利便性を高める取組みを実施します。今後、市民の皆様や、鉄道事業者などと協議を進めながら、周辺地域の将来像を描いていきたいと思います。いずれにしても、県とはより一層の連携を深めて、新しいまちづくりを前に進めていかなければなりません。

[山下]朝霞台・北朝霞駅は県内でも5指に入る乗降客数を誇る場所で、さらなる商業振興や、黒目川沿いの自然を活かした環境整備などが期待されるところで、まだまだ大きな可能性を秘めていると感じています。私も引き続き様々な形で取り組みに参加できればと思います。
 豊かな自然は朝霞の大きな魅力です。醍醐県議は、川や緑の再生にも尽力されてきました。

[醍醐]平成24年度から「黒目川まるごと再生プロジェクト」として、周辺環境の整備や地域活動の拠点整備など、市民の皆さんと協働して取り組み、最近では、新河岸川と黒目川の遊歩道を整備するなど皆さんが親しみをもって利用してもらえる空間づくりを行っています。地域コミュニティの創出として、黒目川花まつりの立ち上げにも携わりました。今年は久しぶりの開催となるので大変楽しみにしている方も多いと思います。
 これまでの活動を通して、一貫して夢のあるまちをテーマに全力で取り組んできました。これからは、若い人に是非想いを引き継いで頂いて、さらに住みよい朝霞の未来をつくってもらいたいと思います。

[山下]ありがとうございます。朝霞のまちづくりに取り組まれてきた方々の実績や想いを学ばせていただく貴重な機会となりました。次は、私たち責任世代がその想いを受け継ぎながら、多くの市民の皆様の知恵や経験、創造力と行動力を最大限に活かすことのできる場をつくり、絆を深めていくことにより、市民の夢と笑顔があふれるまちづくりに取り組んでいきたいと思います。

⑤朝霞駅周辺エリア官民連携まちなか再生推進事業 エリアビジョン